中国とインド。
世界第一、第二の人口を有するこの二つの国は、共に世界最速で経済成長を続けており、今まさに過渡期にある。
例えばGDPについて見ると、中国がここ20年間、毎年およそ9.5パーセントで急成長、インドでも1980年代には5.6パーセント、1991年(経済開放政策元年)から2003年までは、毎年平均5.8パーセントを維持して成長している。
中国は単一政党の社会主義国家であるのに対し、インドは非常に活発な民主主義国家を建設してきた。
しかし、二ヶ国の人口の5分の2にあたる、合わせて5億6000万人が極端な貧困生活を強いられ、さらにその暮らしが向上するめどが立っていない。
このように、2つの国が互いの成功と失敗から学んでいくことは今後必要である。
今回の記事では、このアジアの二大国を比較し、共通点と相違点についてまとめてある。
Lessons for India
中国の最も大きな成功は、初等、中等教育合わせて9年間の学校教育の無償化、義務教育化である。
1986年に施行以来、1980年代に23パーセントであった非識字率が、2000年には6パーセントにまで劇的に減らすことができた。
これにより中国では、より高い在学率(94.6パーセント、インドは87.5パーセント)と、教師一人当たりの生徒数を21名(インドは41名)まで抑えることができた。
中国の並はずれた成功を支える最も重要な理由は、各地方で管理されていた対外貿易と外為を、貿易改革以降、中央政府で管理するようになった点。
さらに農地が農民に均等に分配され、長期間貸与されることで、1980年から1985年の間に、農作物の価格が急上昇し、農民の収入は1978年から1986年でおよそ3倍以上に向上し、中国は穀物の純輸入国から純輸出国へ転身した。
一方で、経済特別区を設定することで、その他地域と一線を引いた自由で柔軟な経済圏を形成し、外国からの投資を集めた。
90年代までに、この経済特別区と開放都市だけで、中国への投資の50パーセント以上を集め、輸出総額の半数以上はここから稼ぎ出された。
以上をまとめると、中国の経済革命はまず教育と福祉の改善による社会的改革から始まり、それが農業分野の変化を促し、その後製造業へと移ることで、大規模な雇用機会を創出した。
Lessons for China
もし中国を表\現するストーリーが規律、順序、業績で構\成されているのであれば、インドを表\現するイメージはカオス、無限の討論、見えない地図と表\現できるかもしれない。
インドでは25歳から34歳までの年齢で高等教育を受けた人口が8パーセントに達し、中国の5パーセントより勝っている。
また重工業を発展させることことが現代インド再建の第一目標となったことで、インド工科大学(IIT)や、インド経営大学(IIM)などの優秀な大学が誕生した。
教育手段として英語が利用されたことも、インドにさらなる競争力を追加した。
インドでは、学士課程修了者は毎年230万人、このうちエンジニア卒は30万人と見積もられている。
インドの民主主義が経済成長を遅らせていると見る向きもあるが、他方で、中国には政府への異議を処理する制度的枠組が全くなく、その結果、社会的な欲求不満がいつ爆発してもおかしくない危険性を秘めている。
独裁的な政権の下での経済成長の維持は比較的たやすいが、長期的に有利な立場を保つのは、常に改革が要求される民主主義国家であると、エコノミストのほとんどは見ている。
このようにインドと中国、それぞれの経済発展は、それぞれ異なるアプローチにより支えられている。
中央政府が主な操作を行っている中国経済に対し、インド政府は 過去数年間にわたり、経済に介入していない。
また、中国の成長はかなりの部分でFDIにより駆り立てられたが、インドはこの部分でもかなり慎重な姿勢を崩さない。
今日でもなお、中国の大企業の60パーセント以上は国営企業である。
対して、インドではReliance(テレコム)、Infosys(ソ\フトウェア)、Ranbaxy(製薬)などを始めとした民間企業が大成功している。
インドには、世界最高のソ\フトウェアプロセス基準であるCMMレベル5取得のソ\フトウェア企業が50社存在するのに対し、中国にはわずか2社あるに過ぎない。
さらに米国FDA認定の製薬工場が、インドには65あるが、中国には20しかない。
India’s strategy
結論として、世界中から莫大な機会をもたらされているこの二カ国は、互いに学びあうことでその成長を加速できるということである。条件や戦略に、いくつかの文脈上の変更は必要だとしつつも、二ヶ国は結局、互いの学習過程から利益を得ることができるだろう。
Writer is a student of IIM, Bangalore
Translated by: Yoko Deshmukh







